空間を3Dデータ化する現場でまず迷うのが、フォトグラメトリとレーザースキャン(LiDAR)のどちらを使うかという選択です。両者はどちらも「現実の空間を点や面のデータに変換する」技術ですが、得意なことも、費用も、仕上がりの質感も異なります。この記事では、目的から逆算して手法を選ぶための判断軸を整理します。
2つの手法の仕組み
フォトグラメトリは、多方向から撮影した写真の重なりを解析して3D形状と色(テクスチャ)を復元します。カメラさえあれば始められ、見た目の質感が豊かになるのが特徴です。一方レーザースキャンは、レーザーの反射時間から距離を直接計測し、寸法精度の高い点群を取得します。
比較のポイント
| 観点 | フォトグラメトリ | レーザースキャン |
|---|---|---|
| 寸法精度 | 中(撮影条件に依存) | 高(ミリ単位も可能) |
| 質感・色 | 高い | 別途撮影が必要 |
| 初期コスト | 低い | 高い |
| 得意な現場 | 内見・記録・共有 | 設計・改修・検査 |
選び方の目安
- 共有のしやすさや見た目を重視するなら、フォトグラメトリ。
- 寸法が要件になる設計・改修用途なら、レーザースキャン。
- 両方を組み合わせ、精度は点群、質感は写真で補うハイブリッドも有効です。
手法に優劣はありません。「何をデータで残したいか」を先に決めると、選択は驚くほど単純になります。
写真からより軽量な3D表現をつくる新しい潮流についてはガウシアンスプラッティングの入門記事で、施設全体をデータ化する話はデジタルツインの記事で扱っています。
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